ARTICLE コラム
36アートメイクは完成までに何回施術する?
水や汗で濡れても、洗顔しても落ちにくいアートメイクは、メイクの時短や顔立ちアップにつながると人気を集めています。
アートメイクは、実は1回だけの施術では定着せず、クリニックによっては複数回通って完成するため、時間が必要となります。
今回は「なぜ1度の施術で完了しないのか」「アートメイク完了までにはどれくらいの時間がかかるのか」をご紹介します。
アートメイクをこれからやってみようと思われている方や、アートメイクの施術回数を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
アートメイクとはどんな施術?
アートメイクとは、皮膚のごく浅いところに医療用の針などで小さな穴をあけ、インク(色素)を注入してメイクする施術です。眉やリップラインなどに色素を、肌の中に入れることで、汗や水に濡れても落ちないメイクが完成します。
昔のアートメイクは、皮膚の深層部にインク(色素)を一度に注入するものでしたが、この方法では一人ひとりの顔に合わせてメイク方法を調節しなくてはならないことや、やり直しが難しいことなどから、今では皮膚の上層部にインク(色素)を回数を分けて少しづつ入れ、色を定着させる方法に変わりました。皮膚の浅い層に色素を入れることから、肌の新陳代謝(ターンオーバー)によって、2〜3年で色味は薄くなります。
アートメイクは刺青(タトゥー)とは異なり、“落ちないメイク”ではなく“落ちにくいメイク”になります。
アートメイクの施術回数
前述の通り、アートメイクは最適な濃度で色素を定着させるため、数回にわけて施術する必要があります。施術回数は2~3回の場合が多く、色素の定着具合や施術箇所によっても異なります。
また、その他にも施術が複数回必要な理由があります。
・1回目の仕上がりが分かるのが4週間後だから
肌の新陳代謝(ターンオーバー)の周期は4~6週間と言われています。そのため、表皮に注入された色素は約4週間後に肌から排出され、奥に入れた色素だけが残ります。
したがって、1回目のアートメイクは、施術から約4週間後に仕上がりが判明することになります。このときに、ラインが薄すぎたり調整が必要だったりするのが分かるのです。そのため、アートメイクは1回の施術ではなく、時間を空けて2回、3回と回数が必要となります。
・より自然な仕上がりを目指すため
1回目の施術でしっかりとアートメイクをしてしまうと、その後に微調整ができません。例えば眉アートメイクでは、濃く太いラインを最初から入れると不自然な仕上がりになります。
色味やラインなど、素肌と馴染んで自然に見えるかどうかを、時間をかけて見極めることで、より自然な仕上がりが目指せます。
・変色する可能性もあるから
アートメイクの色素は肌の新陳代謝(ターンオーバー)によって、色が薄くなったり、青み・赤みが目立ったりすることがあります。特にブラウン系の色素であれば赤・オレンジの色味が強くなるため、1度だけの施術では理想の色に近づけない可能性が高いでのす。
変色はどのアートメイクで必ず起こるわけではありませんが、変数回施術を重ねることで防ぐことができるため、こういった意味でもアートメイクの施術は2~3回に設定されています。
・2回目の施術は1カ月後から
アートメイクの施術直後は肌が傷ついているため、アフターケアが必要になります。2回目の施術は直後に行うのではなく、肌の回復を待って、1カ月後~3カ月以内を目安にするのがベストです。
1回目のアートメイクは、いわば「メイクの基礎」を作るものです。2回目以降で好みの仕上がりに調整されます。
1度でアートメイクをやりきることも不可能ではありませんが、より自然な仕上がりを目指すのなら数回施術が必要であると言えるでしょう。
アートメイクは計画的に受けましょう
アートメイクは「複数回で行うもの」と覚えておきましょう。そのため、完成までには1カ月〜数カ月かかるものとして、スケジュールを決めると良いでしょう。
また施術後はダウンタイムも生じるため、その期間は人に会わないように配慮するなど、計画性が必要です。