INTERVIEW インタビュー
1【前編】アートメイクの学会・協会とは?【日本メディカルタトゥー協会 インタビュー】
今回は、医療アートメイクに特化した「一般社団法人 日本メディカルタトゥー協会」理事長の釜山先生にお話を聞きました。
医療アートメイクのクリニックってどう選べばいいの?協会や学会の認定って何?などなどの素朴な疑問にも幅広くお答えいただき、また消費者の方はもちろん、看護師の方への想いもお聞きしました。
—本日はお時間いただきありがとうございます。
早速ですが、まず「協会」と言っても何をしているんだろう?と思われる消費者の方も多くいらっしゃるかと思うのですが、日本メディカルタトゥー協会さんの活動内容からお伺いできますでしょうか。
はい、一般社団法人 日本メディカルタトゥー協会は、メディカルタトゥーに携わる全ての方に正しい情報を公開したい、生涯学習の出来る環境の確立と発展・普及に努めていくため発足した協会です。
現在の医療アートメイクの技術は美容家から医療従事者へバトンタッチされて6、7年くらい経ちますが、まだまだ医療として確立されていないところもあります。
アートメイクは医療行為であり、医師免許か正看護師・准看護師(医師の指示のもとのみ)の資格がないと施術はできません。
アートメイクの技術はもちろん、必要な知識や教養を学んで生かしていただく為の協会です。
月に一度のカンファレンスや、年に一回の学術発表の機会を設けており、様々な分野の専門医、メディカルスタッフ、各種団体、諸学会とともに医療アートメイクガイドラインの確立を目指しています。
—なるほど、知識や教養を学び生かすというのは具体的には?
講習を看護師さんだけに行っても、クリニック全体に一個人が正しい講習内容を広めるのは難しい場合もあります。
そういった場合は、協会から講師やトレーナーがクリニックへ定期的に出張して、時間をかけて各々のクリニックの導入スタイルで一緒にグランドメニュー化をしています。
—コストをかけて地道な活動をされているんですね。
そうですね、美容要素としての技術だけではなく、医療施術としての絶対に必要な知識・教養をもって技術も向上できるのが理想です。
今でもクリニック以外でアートメイクが出来ると謳っているところがまだまだ存在します。クリニックでの施術の安心・安全性は当たり前。消費者の皆様に正し情報を発信していくことは重要です。
—クリニック以外で出来る、というのは?
例えば医療認定を受けていないサロンや、プライベートサロンといったマンションの一室、ホテル、会議室などを使用して施術をしているという例も聞いたことがあります。
—え!そうなんですか?
SNSや情報誌などで「アートメイク」ではなく、消えないメイクといった内容で広告を出している美容サロンが摘発された例もありました。
—それではトラブルがあったときに対処出来ないのでは・・。
その通りです。医療機関以外での施術は、皮膚障害にとどまらず、角膜を損傷するなど重大な危害をもたらすこともあります。万一、トラブルが起きても美容サロンや出張での施術では対処出来ないのでとても危険です。
また、看護師が単体で出張などして、医師の指示がないところで施術をしたり、無資格の方へトレーニングをして逮捕された事例もあります。
—消費者の方はどのように選べばいいのでしょうか?
まずは医療クリニックを選ぶことです。
ただ、クリニックによっては知識不足のため、看護師の資格をもたないアーティストを雇用して施術やトレーニングを行っているところもあるようです。
—そんなこともあるんですか。
はい、残念ながら。
医療アートメイクに携わる医師・看護師がいるのもきちんと確認した方がいいですね。
一番は学会や協会の認定を受けているクリニックを選ぶのが安心と言えるでしょう。
学会や協会は多数のクリニックが所属しており、ホームページなどで確認することができます。(編集部より:AMEDIAR内でも確認することができます!)
ーなるほど。ぜひ消費者の方に参考にしていただければと思いますね。